田中克昌
<略歴>
1999年神戸大学医学部卒業
兵庫県立尼崎病院、神戸大学医学部附属病院精神科神経科児童思春期外来などを経て
2011年~有馬病院副院長
並行して10年以上にわたり、5か所の地域保健センターにおいて、一般の方を対象にした日常レベルの相談から精神科的なアセスメントやコンサルテーションまでを実践し続けており、刑務所における青年期重症ケースの臨床にも長年携わってきました。
具体的には、思春期青年期の方から成人までを対象に、周囲には打ち明けられないような悩み相談という水準から、長年にわたって地域住民に影響を及ぼしてきた精神病圏の患者さんなどの重症ケースを行政機関との協力体制で治療に導入しケースワークやフォローアップをしていくこと、不登校やひきこもり、統合失調症、ヒステリー、スキゾイドパーソナリティの方への精神療法、慢性抑うつが顕在化している摂食障害患者さんのサポート、矯正施設に入所中の反社会性パーソナリティ障害患者さんの治療及び社会復帰などを中心に、幅広い精神科領域での臨床に取り組んできました。
<所属学会・資格>
日本精神分析協会認定 精神分析家(会員)/国際精神分析学会認定 精神分析家(会員)
日本精神分析学会
日本精神分析的精神医学会 認定精神分析的精神療法医
日本精神神経学会 精神科専門医(日本専門医機構)・精神科指導医
精神保健指定医
<主たる業績>
(原著論文)患者と治療者が治療空間で出会った瞬間―主体性や間主観(体)性という視点から(2006)精神分析研究50(4)386-395
(研究①論文)実感の乏しい治療空間が変容する時―第三項を用いるということ(2009)精神分析研究53(3)312-321
(共著)専門医のための精神科臨床リュミエール20 解離性障害(中山書店、2009)
(翻訳)パーソナリティ障害の素顔 致命的欠陥をもつ人たち(星和書店、2011)
(ケースレポート論文)治療困難な精神病の入院患者への試みとしての精神分析的精神療法(2020)日本精神分析的精神医学会誌第12号58-69
(分担執筆)精神分析臨床での失敗から学ぶ その実践プロセスと中断ケースの検討(金剛出版 2021)
(分担翻訳)関係精神分析の技法論 分析過程と相互交流 S.A. ミッチェル著 横井公一・辻河昌登 監訳(金剛出版、2023)
<訓練歴>
国際精神分析協会(IPA)認定の、米国で長期に臨床実践をしつつ訓練を積んできた訓練分析家のもとで5年弱の個人スーパービジョン並びに理論的学習や、治療とは何かについて学ぶ。同じくIPA認定の、英国で長年訓練を積んできた訓練分析家のもとで4年強の個人スーパービジョンならびにフロイトや現代クライン派の系統だったセミナーを受け、精神分析とは何かについて学ぶ。英国体験のある英国学派の、IPA認定の訓練分析家のもとで週4日の訓練分析を数年間受け終結。並行して英国留学経験の豊富な精神分析家候補生のもとで個人スーパービジョンを1年強受ける。2014年6月に日本精神分析協会にて精神分析家候補生として登録される。2021年12月に日本精神分析協会認定 精神分析家(準会員)、国際精神分析協会認定 精神分析家(会員)として登録される。2023年6月に日本精神分析協会認定 精神分析家(会員)に登録される。2024年6月にファカルティメンバーに登録される。